2000年以来、ババジ・クリヤ・オーダー・オブ・アーチャリヤ(カナダ)とヨーガ・リサーチ・アンド・エデュケイション・センター(カリフォルニア)が「ヨーガ・シッダ・リサーチ・プロジェクト」のスポンサーとなっています。このプロジェクトの目的は、タミル・ヨーガ・シッダが書き残したものを特定し、注釈をつけて出版することです。タミル・シッダについては今まで体系的な研究がなされてきませんでした。タミル・シッダの詩を翻訳するという試みもなされてきませんでした。この空白を埋めることが、このプロジェクトの目的です。図書館や個人所有のタミル・シッダの原稿(ヨーガに関するもの)をコンピューター上に保存します。
このプロジェクトは、約50年前、ババジ・ナーガラージがヨーギ・ラマイアに18人のタミル・シッダのヤシの葉に書かれた原稿を保存し出版するよう、依頼したことに端を発しています。1960年代、ヨーギ・ラマイアはタミル・ナードゥ州をまわり、シロアリと戦いながら原稿を保存しました。1968年、原語のタミル語でアンソロジー「18人のヨーガ・シッダによる詩」を出版しました。1979年から1982年、ババジのグルであるボーガナタルの作品3巻(約1800ページ)をタミル語で出版。ラマイアのもとで18年間修行したサッチダナンダが、1999年これを引き継ぎ、プロジェクトを下記の4つに定めました。
ナンバー1:タミル・ナードゥの図書館、個人所有のヨーガに関する原稿をコンピューター上に保存し目録をつけること。官立東洋図書館、アドヤール図書館、ケララ大学図書館のヨーガに関するシッダの原稿(医学関係を除く)を全てCD-ROMに保存することができました。官立図書館コピーした作品数は、357。見開きページ数でいくと11212ぺージ。詩の数はおよそ45000。アドヤール図書館では、作品数85、1366ページ、約7000詩。ケララ大学では、5作品。官立図書館では、シュリ・センティ・ヴァヂヴァラガンの援助の下、アルムガム博士がCD-ROMにコピーをし、その後ウシラダム氏(哲学修士、写本学と碑文研究の学位)が現代のタミル語へと書き写し、写本学の署名な学者サブラマニアム博士に精査していただきました。
現在、タンジャブルのサラスワティ・マハル図書館所蔵のシッダによる原稿をコピーしている最中です。最大のコレクションの一つがこの図書館には所蔵されていますが、今まで原稿のコピーをとることは許されませんでした。これからもコレクションのコピーを続けていきます。全ての原稿をコレクションすることによって、将来、学者やヨーギがこのコレクションを保存し、研究し、翻訳することが確実なものとなります。
ナンバー2:タミル・ヨーガ・シッダ関係の原稿に注釈をつけて英語に翻訳し、出版すること。既に、「ヨーガ・シッダ・アヴァイ」が出版されています。ナンバー1で保存されたものの中から「逸品」と認められるものがさらに出版される予定です。
ナンバー3:18人のシッダの作品に注釈をつけて翻訳し、アンソロジーとして出版。学者とヨーギの協働により、2000年から開始され「18人のヨーガ・シッダ:アンソロジー」として完成しました。
ナンバー4:ボーガナタルの詩に注釈をつけて出版。2003年7月、第一巻「ボーガナタルのヨーガ」そして今日第二巻が出版されました。これは、上記した、ヨーギ・ラマイアの尽力による書「ポガル・カンダ・ヨーガ」に負うところが大です。ボーガナタルの詩7000、そして他の著作も出版したいと考えています。
「サッチダナンダによる歓迎の挨拶」にさらに詳しい内容が書かれています。
センターの発端、今後の計画
2005年1月9日の書籍出版により当初の計画が完成することと、マドラス大学副学長から提携の申し出があったことを考えて、スポンサーと調査責任者が「ヨーガ・シッダ・リサーチ・センター」を設立することに決めました。新たな予算、計画、そして諮問委員会を持ちます。2005年の計画としては、「ティルムラムのヨーガ」の出版があげられます。
2005年4月から、ヨーガ・シッダによる著作で最も重要だと思われる、4世紀に書かれた「ティルマンディラム」の新たな翻訳を開始します。シュリ・ヴェンカトラマン、シュリ・ラーマチャンドラン、ガナパシー教授、アルムガム博士がこの仕事に当たります。
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